トマトに含まれるリコピンをしっかり吸収したい!どんな食べ方がおすすめ?

 

トマトに含まれる主な栄養素といえば「リコピン」です。がんの予防や心疾患のリスク低下、さらには肌の状態を回復させてくれるなど、この栄養素には嬉しい要素がたくさんあります。この栄養素が持つベネフィットを最大化したいなら、トマトを調理する際に幾つかのポイントを知っておくと良いでしょう。

 

過熱するとリコピンの吸収はアップする

「野菜の栄養素を効率よく摂取するには生食が一番」と考える人は少なくありません。とはいえ、トマトに含まれるリコピンに関しては、加熱することでより体に吸収されやすい形態へと変化するのです。加熱によってリコピンの含有量が減ってしまうことはなく、栄養素の働きが弱まるということもまずありません。そのため、煮込み料理やソースなどへ大いに活用しましょう。トマトをそのままオーブンで焼くだけでも吸収率はアップします。じっくりと過熱することでトマトの中に含まれるうまみ成分が増えるので、より美味しく食べることができるという利点もあります。ただし、ビタミンCやカリウムなど、リコピン以外の栄養素に関しては、加熱すると減少してしまうことがあります。また、お湯で煮るとそれらの栄養素が流れ出てしまいますから、トマトを使ったスープを作る場合には、水分までしっかりと摂取することを心がけておきましょう。

 

オイルと合わせるのも大切なポイント

リコピンは油に溶けやすいため、オイルと一緒に調理することで吸収率がアップするという特徴があります。そのため、オリーブオイルやココナッツオイルなどを合わせて摂取すると良いでしょう。オリーブオイルにはリコピンと同じく、善玉コレステロールの働きを活発にして高血圧や高脂血症などの予防をするという働きがあります。そこで、オリーブオイルを使ってトマトソースを作ったり、カルシウムの豊富なチーズと合わせてカプレーゼにしたりすると良いでしょう。また、ココナッツオイルには血圧の上昇を穏やかにする働きや腸内環境を整える効果などがあり、カロリーが低いトマトと組み合わせることでダイエット効果も大いに期待できます。ただし、オイルは種類に関わりなく1gあたり9.2キロカロリーと決まっています。そのため、健康に良いとは言えカロリーの過剰摂取にならないよう、調理をする際には使用量に留意することが大切です。

 

トマトの加工食品でもリコピンは摂取できる

先述の通り、リコピンは調理することで体内に吸収されやすくなります。そのため、トマトの加工食品にもリコピンがたっぷりと含まれているのです。トマトジュースやホールトマト、トマトケチャップなどを活用することで、フレッシュトマトよりも効率よくリコピンを摂取することができます。特に、ケチャップはわずか大さじ2杯で大玉のトマト1個分に含まれるリコピンを摂取することが可能です。そのため、リコピンをしっかりと摂りたいなら、オムレツやオムライスの上にかけたり、オーロラソースにしてパンに塗ったりなど、意識してケチャップを食べるようにしましょう。