トマト栽培での土作りの重要さとは

 

1.トマトの栽培における土作りの役割

おいしいトマトを育てるためには、良い土で育てることが欠かせません。土の質でトマトのおいしさや収穫量が変化します。土には「酸性度」というものがあり、酸性が強いかアルカリ性が強いか、中性かなど土によって酸性度が違います。酸性度は「Ph」で表すことが多く、Ph7を中性としてこれ以上に大きいものをアルカリ性、小さいものを酸性で表します。トマトを育てるのに適している土は、弱アルカリ性です。しかし、日本の土は酸性土の高い土が多く、トマトにはあまり適していません。そこで、酸性の土をそのまま使うのではなく、植え付ける前に弱アルカリ性の土に変えておくことが必要になります。このことを土壌の中和と呼びます。土の酸性度を下げ、トマトが育ちやすい弱アルカリ性に変えることで、おいしいトマトが出来上がるのです。さらに土作りをすることで、トマトの成長に必要な栄養分を先に土へ補給しておくことが可能です。

 

2.地植えとプランターでの土作りの違い

地植えでトマトを育てる場合は、苗を作る2週間前までに土作りを終わらせて、土を休ませることが必要です。まずは、苗がしっかり根を張れるように土を耕しましょう。そこに堆肥や苦土石灰などの肥料を合わせて土と混ぜ合わせます。苦土石灰は土をアルカリ性に変える効果があるため、トマトの栽培には必ず必要になります。また、トマトは乾燥地帯を好んでいるため、土を乾燥しやすくすることもポイントです。家庭で育てる場合はプランターを用いることが多いかと思います。プランターの場合、土は野菜用の培養土を使用することが良いでしょう。プランター用に作られた軽い土も販売されており、持ち運ぶのに便利です。一般のホームセンターなどで販売されている培養土の中には、水分を保湿しやすい特徴の土も販売されているので、トマト用の土を選ぶことが良いでしょう。土の乾燥はトマトの成長を左右する大切なポイントなので、しっかり土選びをすることをおすすめします。

 

3.トマトの栽培で肥料は必要?

トマトを栽培する上で肥料はとても重要なポイントです。植え付ける前に肥料をあげすぎてしまうと、実ができる前に肥料を吸い取ってしまい、葉や茎だけが大きくなってしまいます。トマトに肥料を与える場合は、一気に肥料を追加するのではなく徐々に追肥していくことが大切です。トマトの花が咲き終わり、実がついてきたタイミングで追肥します。もともと土に含んでいた肥料の1/3の量を追肥しましょう。プランターの場合は、同じ量の肥料を2週間ごとに追肥していくのがポイントです。また、地植えの場合は次に実ったトマトの大きさがピンポン玉ほどの大きさになったら、追肥を行いましょう。追肥する量ははじめと同じ量で、肥料を与え続けることが大切です。苗の調子を確認しながら肥料の量を調整することで、肥料の過多や肥料切れを防ぐことができるでしょう。