トマト栽培での水やりの方法

 

1.水やりの方法でトマトの味が変わる

トマトの栽培で重要になるのが、水やりの量や回数です。上手な水やりを行うことで、トマトの甘みが変化します。トマトは水を与えすぎない栽培が適しており、少ない水やりの回数で育てることで甘みが強くなると言われています。トマトに水をあげないことで甘くなる理由は、トマトの苗から水分がなくなることで、生命維持機能が作動するためです。余分な水を与えないことで、トマトが自力で空気中の水分を吸収し始め、甘みが増します。液体濃度が濃くなることで徐々に実が赤くなり、甘くなっていくという仕組みです。

 

さらにトマトを栽培する農家の中には、水と肥料を減らして甘み濃度を凝縮させる方法もあります。水分量を抑えるためにビニールで土を覆うなど、雨水から避けるための方法をとる工夫をします。初心者は枯れてしまうことが心配になってしまいますが、できるだけ水は少なめでトマトを育てましょう。

 

2.水やりは1日何回まで?

トマトは夏野菜で知られており、みずみずしい形から大量の水が必要と考えてしまいがちです。そのため水を1日に何回もあげると、根腐れや病気にかかってしまう恐れがあります。水をあげる回数は、1日1回で十分でしょう。1日1回を守っていると、夏の暑さで土が乾燥して、トマトの葉が枯れているようになる時もあります。しかしこのような時でも水をあげることを我慢し、翌日に水をたくさんあげましょう。

 

また、作物に水をあげる際のタイミングは午前中が良いとされています。作物は日照時間や気温によって、育つタイミングや休むタイミングがあります。午前中に水やりを終えておけると、午後の日光に照らされた時に光合成を盛んに行うことができ、成長が促されるでしょう。水やりがお昼頃になってしまうと、気温が上昇している時間になってしまうので早めの水やりが大切です。もし朝に水やりができず、トマトがぐたっとしている状態であれば水を与えてあげましょう。この時に葉の様子を確認し、多少しんなりしていれば水をあげる必要はありません。

 

3,水やりの際の注意点

水やりの前に、土の乾燥状態を調べておくことが大切です。夏など日光に照らされていると、表面だけが乾いていることがあります。このような状態の時に水をあげてしまうと乾燥を好むトマトにとって、水のあげすぎになることが考えられます。水のあげすぎを避けるためには、割り箸を土に指し、先が湿っていたら水やりの必要はないでしょう。

 

また、植え付けたばかりの場合は根が十分に土に張っていないため、たっぷり水をあげることが大切です。水をあげる頻度は1日1回を守り、水をあげた時に鉢の下から水が出てくるまでしっかりあげましょう。そのあとは、日当たりが良い場所で乾燥気味に育てることが大切です。また、梅雨のように雨が続く場合は雨水を避ける工夫をすると良いでしょう。プランターで育てる場合は、できるだけ雨水がかからない屋根の下に置くと、余分な水を含まずに成長します。