トマトの栽培で大切な手入れの方法とは?

 

1.トマトの栽培を放置するとどうなる?手入れが必要な理由

トマトを栽培する際に、水の管理はしつつも放っておくとどんどん葉や茎が成長を続けます。トマトが大きくなっていることがわかるのは嬉しいことですが、植物にとっては良いことではありません。実をしっかりつけたいと思っている場合、茎や葉が大きくなりすぎると、実に栄養が行き渡らなくなってしまいます。実の味が悪くなることや、小さい実ができてしまう原因になってしまうでしょう。そこでトマトのお手入れが大切になってきます。一番簡単にできる方法は「葉かき作業」です。葉かき作業は、栽培の効率をあげるために必要のない葉っぱを取り除く方法です。基本的に下から上の順に葉っぱを取り除きます。葉かきを行うことで、トマトの苗全体の採光性が上がり、古い葉が栄養を吸うのを防ぎます。さらに裂果の発生を軽減してくれるなど、さまざまなメリットがあります。1つの苗に15枚程度葉を残すことで、裂果の発生を防ぎながら管理することができるでしょう。

 

2. 脇芽でトマトの成長を増やそう

トマトの栽培をしていると、葉の付け根から小さい芽がでてくることがあります。頂芽ではない、トマトの芽ことを「脇芽」と呼びます。脇芽を放置しておくと、新しい葉や花がどんどん成長を続け、トマト全体が大きくなります。しかし、トマト栽培ではこの脇芽を取ることで、トマトの品質向上や病気の予防など、さまざまな面でメリットがあります。脇芽が増えていくと葉の枚数は増え、脇芽の数も増えていき、全体的に糖分が分散してしまいます。さらに、葉が増えることで全体が重なりあってしまい、光合成が起きにくくなったり風通しが悪くなったりして、病気にかかりやすくなってしまいます。葉を増やして実をたくさん収穫したいと考えていても、たくさん収穫しすぎることでトマトの成長が止まってしまう「成り疲れ」が起きることも考えられます。脇芽を見つけたらできるだけ切っておくことで、トマトの成長を促進させることが期待できるでしょう。

 

3.脇芽を使った活用方法

脇芽は一般的に切り取られたら廃棄されていますが、脇芽を上手に使うことで新しい苗を作ることができます。切り取った脇芽の下の方に生えている葉を取り除き、用意したポットに土を敷き、深く挿して苗のように育てます。苗には毎日たっぷり水をあげることがポイントです。苗に日光を当ててあげることは大切ですが、遮光ネットなど用意してあげると良いでしょう。毎日水をしっかり上げていると1週間ほどで、根が生えてきます。根が生えてきたら、通常の苗と同じように育ててあげましょう。脇芽を使って苗を育てることで、収穫時期をずらすことができ、収穫を続けることが可能です。注意したいポイントは、脇芽からできた苗なので病気に弱いというデメリットがあります。しかし、家庭でのトマトの収穫量を増やせることや捨てる脇芽を上手に活用することができるので、試してみても良いでしょう。